変額年金保険の問題点

 

変額年金保険は、投資色の強い保険です。年金という言葉は使われているものの、投資としての面がかなり色濃いというのが、この商品の特徴でした。

 

それが良い方向に出ることもあるのですが、2008年にはそれが最悪の方向に出てしまいました。リーマンショックの影響です。世界の投資市場が大打撃を受ける中、この変額年金保険も非常に大きなダメージを受ける事となりました。つまり、投資家の数が激減してしまったのです。

 

変額年金保険は、投資目的で加入する人が比較的少ない投資商品ともいえますし、投資要素の強い年金ともいえます。つまり、年金としてみるか、投資関連の金融商品としてみるかで、やや商品への印象が変わってくるという事です。

 

多くの人は、年金としてこの変額年金を認識しています。その為、「他の金融商品もこぞって大打撃を受けた」という言い訳が通用しません。年金として見なされる以上、比較対象となるのは、定額の他の個人年金や公的年金です。それらと比較し、現在の変額年金保険は明らかに不利です。投資面でのマイナスがやたら強調されるからです。ここが、この保険の持つ最大の問題点と言えるでしょう。

 

結果的に、変額年金保険は2008年後期以降、かなり厳しい状態になってきています。世界的な現象なので、対策も難しく、止める事はなかなかできません。この現状は、金融市場が回復するのを待つしかないかもしれません。今後も、変額年金という制度にとっては難しい時期が続きそうです。